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レシピ3 住宅ローンの選び方


 ガンキン均等返済の方が有利ってホント?

 ◆◇ ◆
   ◆◇  『元金』と『元利』の違いは?

最初に、元金均等返済と元利均等返済という2つの言葉をご存じない方は
いらっしゃいますか? 一見むずかしそうですが、実はカンタンです。

まずは、言葉をバラバラに分解してみましょう。

 ・元金=元本のお金
  ・元利=元本のお金+利息に相当するお金
  ・均等=同じ(一定金額で)
  ・返済=返すこと

このくらいの用語説明で分かりましたか? 分かった方は素晴らしいです。
まだ分からない方もご安心ください。

『元金』均等返済とは、1度に返済する「元本のお金」を決めて毎月返済して
いく方法です。もちろん元金だけでなく、利息も合わせて払っていきます。

元金均等返済を利用できるのは、「公庫」や「年金」の融資に限られていま
したが、最近では銀行ローンでも扱うところが出てきました。

一方、『元利』均等返済とは、1度に支払う「元金と利息」の合計額を(例え
ば10万円などと)決めて毎月返済していく方法です。

実際、こちらを利用されるている方のが圧倒的に多いです。
これを読んでいるみなさんも、毎月の返済額が一定ならきっとこちらです。

でも、よく聞く話に「ガンキン均等返済の方が支払利息合計が少ないので有利」
というものがあります。これって本当でしょうか?

 ◆◇ ◆
   ◆◇  もしも月利10%で100万円を借りたら!?

では、さっそく検証してみましょう。
ここでは、より単純な事例を使ってシミュレーションしてみます。

今回は、あなたがお友達から100万円を借りることを想像してください。

話を分かりやすくするために、なんと月利10%の金利を支払うことに
なったと仮定します。(こんな人はお友達とはいえませんね)

そして、以下の3通りの返済のシナリオを立てて検証してみましょう。

  ケース1 「元金」均等返済の場合
  ケース2 「元利」均等返済の場合
  ケース3 「元利均等返済」で「くりあげ返済」をした場合

◎ケース1 〜 「元金」均等返済の場合

 毎月20万円ずつ、元本を返済していきます。
  そして、元本の返済と合わせて借金残高の利息を毎月支払っていきます。

     返済金額   元金部分 + 利息部分
1ヶ月目 30万円 = 20万円 +10万円 (残高100万円の10%)

 当初の借金残高は100万円ですので、1ヶ月の利息は10万円ですね。
  20万円+10万円=30万円 が初月の返済となります。
  簡単ですので、電卓をたたいてみてください。

 あとは同じように計算していきましょう。

     返済金額   元金部分 + 利息部分
2ヶ月目 28万円 = 20万円 + 8万円 (残高 80万円の10%)
3ヶ月目 26万円 = 20万円 + 6万円 (残高 60万円の10%)
4ヶ月目 24万円 = 20万円 + 4万円 (残高 40万円の10%)
5ヶ月目 22万円 = 20万円 + 2万円 (残高 20万円の10%)

 〜 結果 〜  ★5ヶ月で完済
         ★総返済金額は130万円
         ★総支払利息は 30万円    となりました。

♪♪♪・・・

これに対して、当初の返済額30万円は負担が大きすぎて支払えないため、
毎月25万円ずつ返していくことにしたとします。

◎ケース2 〜 「元利」均等返済の場合

 毎月25万円ずつ「元本+利息」を返済していきます。

     返済金額  元金部分 + 利息部分
1ヶ月目 25万円 = 15万円 + 10万円(残高100万円の10%)

 当初の借金残高は100万円ですので、1ヶ月の利息は10万円ですね。
  25万円−10万円=15万円 が初月の元金部分の返済となります。
  これで、借金の残高は100万円−15万円=85万円になりました。

 念のため、電卓をたたいて確かめてみてください。
  あとは同じように計算していきましょう。

     返済金額  元金部分 + 利息部分
2ヶ月目 25万円 = 165,000円 + 85,000円(残高850,000円の10%)
3ヶ月目 25万円 = 181,500円 + 68,500円(残高685,000円の10%)
4ヶ月目 25万円 = 199,650円 + 50,350円(残高503,500円の10%)
5ヶ月目 25万円 = 219,615円 + 30,385円(残高303,850円の10%)
6ヶ月目 92,658円 = 84,235円 + 8,423円(残高 84,235円の10%)

 〜 結果 〜  ★6ヶ月で完済
         ★総返済金額は134万2658円
         ★総支払利息は 34万2658円  となりました。

と、いうことで結果を見ると、パターン1よりも4万円以上も総支払利息
が多くなりました。

ここまでを見ると、元金均等返済のほうがおトクに見えますね。
でも、チョットまって! 次のケース3も見てみましょう。

 ◆◇ ◆
   ◆◇  もし、2ヶ月目にくりあげ返済をしたらどうなる

あなたは2ヶ月目に運良くネットオークションでオーディオと周辺機器が
売れて、10万円が手に入りました。そしてその10万円をすぐに「くり
あげ返済」にあてることに決めました。

◎ケース3 「元利均等返済」で「くりあげ返済」をした場合

 毎月25万円ずつ「元本+利息」を返済していきますが、2ヶ月目は
  10万円だけ「くりあげ返済」をします。

     返済金額  元金部分 + 利息部分
1ヶ月目 25万円 = 15万円 + 10万円(残高100万円の10%)
2ヶ月目 35万円 = 26.5万円 + 8.5万円(残高 85万円の10%)

 2ヶ月目は、ケース2よりも元金部分を10万円多く返済することが
  できました。引き続き、計算していきましょう。

3ヶ月目 25万円 = 191,500円  58,500円(残高585,000円の10%)
4ヶ月目 25万円 = 210,650円  39,350円(残高393,500円の10%)
5ヶ月目 201,135円 = 182,850円  18,285円(残高182,850円の10%)

 〜 結果 〜  ★5ヶ月で完済
         ★総返済金額は130万1135円
         ★総支払利息は 30万1135円  となりました。

総返済金額は、元金均等返済のパターン1とくらべて1135円しか
変わりませんでした。

 ◆◇ ◆
   ◆◇  「ガンキン均等返済の方が有利」とは一概に言えない

上記のシミュレーションと比べると、実際の住宅ローンは、借りる額と返済期間
はこの数十倍、金利は数十分の一となります。

もし、ケース3のネットオークションの収入が、ボーナスや住宅ローン控除
の還付金だとしたら…そう考えると、この悪辣な友人からの借金も住宅ローン
と重なってきますね。

これをふまえて、結論にいきましょう。
よく有利といわれている元金均等返済ですが、元利均等返済と比較してみると、

◎メリット
  ・同じ金額を同じ期間で借りた場合、総支払利息は少ない
  ・返済額が徐々に減っていくので実感しやすい

●デメリット
  ・同じ金額を同じ期間で借りた場合、当初負担額が大きい
  ・年収によっては、返済額が大きくなるので必要な借入額に満たない

また、シミュレーションをご覧いただいたように、元利均等返済であっても
「くりあげ返済」をすると、総支払利息が多いという一般的なデメリット
はカンタンに消すことができるんです。

ですから、一概にどちらが有利とはいえないですね。
むしろ、元利均等の方が有利と主張する人がいてもいいかもしれません。

「うちは元利均等で組んじゃったのよねー」とトーンダウンしていた方、
まったく心配いらないですよ! これからが勝負です。

 

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