
コテイかヘンドウかそれが問題だ!
日本の金利政策を振り返ると、
2006年に一度はゼロ金利政策が解除となりましたが、
思ったほど金利が上昇しないまま2008年に景気が悪化、
それから年月が経過して・・・
2016年にマイナス金利導入され、過去最低水準の金利に低下しています。
5年後、10年後の金利水準は
どうなるかわかりません。
返済中の方はもとより、
これから返済を開始する方にとっても、
金利の問題は非常に気になるところだと思います。
そこで今回は、とっても重要なポイントである
コテイ金利 と ヘンドウ金利 の選択の着眼点をお話しします。
☆過去の傾向は?
そもそも十年ちょっと前までは、住宅ローンといえば
『公庫』というぐらい公庫の独壇場でした。
かつては、銀行ローンも含めてコテイ金利
であるにもかかわらず、もっとも金利が低かったからです。
もちろん、現在でも既に借り入れを行われている方や、
フラット35など間接的にもその存在は欠かせないもの
であることに変わりはありませんが、
現在では、過去のようにフラット35などが
もっとも低いとはいえなくなりました。
変動金利や、短期固定特約など、優遇後であれば、
もっと低い金利のものがいくらでもあります。
☆現在の傾向は?
ここ数年では、コテイ金利(=長期の固定金利)は
ヘンドウ金利よりも高いのが普通となっています。
◆コテイとヘンドウは、例えばこんなもの……?!
皆さまは外出する際、天気を気にされると思います。
そこで、これからちょっと遠くまで出かける際に、
【長靴】または【スニーカー】を履いて行こうと考えます。
雨が降っていれば…… 長靴 でしょうね。
晴れていれば…… スニーカー ですね。
せっかく長靴を履いても、くもりや晴れつづきでは、
動きにくくて後悔してしまうでしょう。
一方、身軽なスニーカーでも雨が降ったら、
予定中止も考えられますね。
ここで、
いい天気 = 市場金利が「低い」状態
雨が降る = 市場金利が「上昇する」
と考えてみましょう。
すると、住宅ローンを組む際の金利タイプ選びは言ってみれば、
長靴とスニーカーのどちらかを選ぶようなものです。
「金利が上昇しても安心」を選ぶのであればコテイ、ただし、
低金利(晴天)つづきであった場合の後悔はつきものです。
「低金利・金利下落時のメリットを受ける」
方を選ぶのであればヘンドウ。
ただし、金利上昇時による計画変更はつきものです。
コテイ金利は安心ですが、
ヘンドウ金利よりちょっと高い
です。
「金利が上がらない保証」の保証料、
または「金利が上がらない保険」の保険料
を余計に払うのが固定タイプと考えると、分かりやすいでしょう。
ヘンドウ金利は、金利上昇時にリスクがある点は、
もうおわかりですね。
◇◆◆
◆◇◇ 金利上昇時の対策を考えておこう
◇◇◆
金利上昇時に備え、コテイ金利を利用するのも
有効な選択肢と考えられます。
では、ヘンドウ金利を選択した方は
どのように対応しましょうか?
もし、金利が4、5、6%とどんどん上昇していったら、
非常事態になります。
そんな金利上昇時には、
まとまった金額のくりあげ返済を実施して、返済額を下げたり、
くりあげ返済計画を立てる、などの対策を考えておきましょう。
◆◇ ◆
◆◇ 今後の金利動向は「神のみぞ知る領域」?
2006年にゼロ金利が解除された後は、金利が2段階上昇して、
マスコミも騒々しくなりましたが、そのとき上昇した金利は、
2008年秋の金融危機以降、また下がりました。
その1つ前、1998年に公庫が史上最低金利を記録した時には、
誰もがこの低金利は2度とないと言っていましたが、
それから5年後……再び最低金利となりました。
金利は、上がったり、下がったりするものですね。
今後の金利動向は「神のみぞ知る領域」ですが、
みなさまなりに情報収集して「神の領域」に近づいて、
金利に左右されるのでなく、その時々の状態を利用しましょう。
◆◇ ◆
◆◇ こんな方法もあり!?
長靴とスニーカーを片足ずつ履く!(笑)
こんなアホな方は、もちろんいません。
でも、金利選択ならそれも可能です。
希望にあわせて、コテイとヘンドウを
【ミックス】して利用する方法です。
最近では、1つの銀行内でフラット35と銀行ローンを
組み合わせたり、銀行内でコテイ金利とヘンドウ金利を
組み合わせるなど選択の幅が広がってきております。
借り換えでも、コテイ金利を利用したい方は、
検討してみてはいかがでしょう。
♪♪♪・・・
というわけで、これから借りる方、借り換える方には
お役にたったでしょうか?
今後、もしコテイやらヘンドウやらの特徴を忘れてしまったら、
長靴とスニーカーを思い出すようにしてください。
片足づつ履いてもOKです(笑)
|